お家探し[土地選び]をするうえで、絶対に必要な知識のうちの1つが
[自分の家族に丁度良い土地の大きさ]を知る事です。
『どれくらいの土地の大きさなら駐車場が何台分取れるか』
『庭を作るならどれくらいの土地の大きさが必要か』
など土地の広さごとの出来る事が分からないままお家探し[土地探し]をしていませんか?
土地は広すぎると税金もかかるし手入れも大変です。
逆に狭すぎるとやりたい事が出来ずに後悔することになってしまいます。
とはいえ日常生活の中で土地の大きさについて勉強する機会なんてなかなかありませんよね。
この記事では、
お家以外の空きスペースがどれくらいになるのか『土地の広さごと』に解説していきます。
土地の大きさで失敗しないよう
自分の家族に丁度良い土地の大きさを知っておきましょう。
1. 土地の広さの目安とは?
土地1坪の広さってどれくらい?(坪・畳・平米)
土地の広さを考える上で最も基本的な単位が「坪」です。
1坪は約3.3平方メートルで、これは畳で表すと約2畳分に相当します。
しかし、この坪数だけでは土地の広さを正確に把握することは難しいため、平米単位も併用して考えることが重要です。
これらの単位を組み合わせて考えることで、より具体的な土地の広さをイメージできます。
江戸間・京間・中京間とは?
土地の広さの単位は主に坪・㎡で表記されます。
そのため、
畳の単位はあまり関係ないので予備知識にはなりますが、畳1枚当たりのサイズはエリアによって考え方が違います。
- 江戸間(えどま)
- 主に関東地方、特に江戸およびその周辺地域で使われました。
- 関東より東の地域でよく使われます。
- 京間(きょうま)
- 京都およびその周辺地域で一般的に使用されました。
- 関西より西の地域でよく使われます。
- 中京間(ちゅうきょうま)
- 主に中部地方(特に名古屋周辺)で使われました。
- 愛知・岐阜などの中部地方でよく使われます。
部屋の種類 | 坪 | ㎡ | 畳 |
---|---|---|---|
江戸間 | 1坪 | 約3.3㎡ | 約2.13畳 |
京間 | 1坪 | 約3.3㎡ | 約1.81畳 |
中京間 | 1坪 | 約3.3㎡ | 約1.99畳 |
部屋の種類 | ㎡ | 坪 | 畳 |
---|---|---|---|
江戸間 | 1㎡ | 約0.30坪 | 約0.64畳 |
京間 | 1㎡ | 約0.30坪 | 約0.54畳 |
中京間 | 1㎡ | 約0.30坪 | 約0.60畳 |
部屋の種類 | 畳 | ㎡ | 坪 |
---|---|---|---|
江戸間 | 1畳 | 約1.54㎡ | 約0.46坪 |
京間 | 1畳 | 約1.82㎡ | 約0.55坪 |
中京間 | 1畳 | 約1.65㎡ | 約0.50畳 |
これらの畳の使い分けは、地域ごとの歴史や文化、気候などに基づいて発展しました。
土地の大きさ≠建物の大きさ
建物を建てる際には、土地の広さだけでなく、建ぺい率や容積率も考慮する必要があります。
土地の広さが同じでも、これらの規制によって建物の最大の大きさが異なるため、大きな家が建てたい場合は注意が必要です。
丁度よい土地の広さ(坪数)はやりたい事で変わります
購入する土地が大きくなればなるほど、
『庭でペットを飼う』
『家庭菜園』
『砂場・ブランコを作る』
『大きなお家を建る』
など出来る事の選択肢は増え、日当たりや風通しなどにも大きく影響していきます。
でも、土地が大きくなれば価格も上がりますし、不動産を所有する事で払わなければならない「固定資産税・都市計画税」も高くなります。
丁度よい土地の広さ(坪数)は、やりたい事、叶えたい夢で変わる
一軒家を買ったら、やりたい事や叶えたい夢ありますよね?
- 車は何台?カーポートは必要?
- 家庭菜園がしたい!庭でペットが飼いたい!BBQに砂場もつくりたい!
- 庭はどれくらい必要?
- 平屋(1階建て)2階建て3階建てどれが好み?
- リビングの広さや部屋の数は?
- 自転車やバイク・三輪車何台置きますか?
- ウッドデッキでランチも良いですよね?
建物はお金をかければやり直し可能ですが、土地は後から増やしたり減らしたりができません。
上手にお家探しをするには、どれくらいの土地の広さで『家族のやりたい事』が叶うのか知っておく事が大事です。
マイホーム計画には必須!土地の広さ(坪数)ごとの出来る事
具体的にどれくらいの土地の大きさがあればどんな事ができるでしょう。
前提条件として
整形地に近いような、一般的な土地の形
お家は90㎡くらいの3LDK~4LDK
を想定しての解説です。
1坪は畳2枚と同じ大きさです。
土地【15坪~20坪前半程度】1階部分が駐車場の3階建て
庭スペースがなく、1階部分が駐車場になっている3階建てのお家が多く、お隣さんとの距離はかなり近くなります。
比較的駅に近かったり、好立地で高単価の土地はこういった3階建てが多いですね。
土地【20坪中盤~20坪後半程度】2階建て+駐車場1台分
2階建てのお家+駐車スペースが1台分確保ができる。
20坪後半になると2階建てのお家+駐車スペース1台+少しフリースペースが取れる。
角地など条件の良い土地であれば軽自動車もおけるかも知れません。
〈参考:角地のメリット・デメリット〉
お隣さんとは、お互いが敷地の境界ぎりぎりにお家を建てた場合で、外壁から外壁までだいたい80cmくらいの距離になる事が多いです。
土地【30坪前半~30坪中盤程度】2階建て+駐車場2台分
建物の形や自転車等の台数にもよりますが、このくらいの土地の大きさになってくると2階建てのお家+駐車場2台分のスペースが取れるようになってきます。
僕の住んでいるエリアではこれくらいのサイズの土地が多いですね。
土地【30坪後半~40坪程度】2階建て+駐車場2台分+庭
2階建てのお家+駐車場2台分のスペース+少しお庭がつけれます。
これくらいの大きさの土地だとかなり余裕で出てきて大抵のことは出来るようになってきます。
土地【40坪前半~40坪後半程度】平屋or2階建て+駐車場3台分
2階建てのお家+駐車スペース3台分が取れ
平屋(1階建て)も検討可能な大きさです。
これだけ広ければ、
『将来的に子供が車を購入した際の駐車場』や
『親の同居などからの増築』を考えても、土地の狭さが原因での買い替えはしなくても大丈夫そうですね。
土地【50坪前半~50坪後半程度】平屋or2階建て+駐車場4台分
駐車スペースを複数台分ゆったりと取っても、お庭のスペースがしっかり取れる広さです。
かなり敷地に余裕が出てくるので、土地の広さで何かを我慢をすることはほぼ無くなると思います。
土地【60坪前半~60坪後半程度】
ここまで広くなるとお家以外の空きスペースをどう活用するか考えないと、税金だけ無駄にかかってしまいますし、庭のお手入れも少し大変ですね。
土地【70坪~】
100坪クラスになると、ヘリコプターもおけるサイズです。
贅沢に自由に使いましょう。
用途地域・建ぺい率・容積率による建物の制限
ここまでは90㎡(約27坪)の建物を基準にした土地スペースについて書いてきましたが、土地の広さは、建てることが出来るお家の面積にも大きく関係します。
土地の広さ以外にも、
建築可能面積の制限を決定する重要な要素として
・用途地域
・建ぺい率
・容積率
などがあります。
これらの制限は、安全で調和の取れた都市環境を実現することを目的に、土地利用の規制や都市計画に基づいて設定されています。
土地の広さが同じでも、これらの規制によって建物の最大の大きさが異なるため、大きな家が建てたい場合は注意が必要です。
国土交通省国土政策局の国土数値情報(用途地域データ)を基に作成された用途地域マップを利用することで、簡単に任意のエリアの【用途地域・建ぺい率・容積率】を調べることが出来ます。
用途地域
用途地域とは、
土地の利用目的を規定する区分です。
用途地域は細かく分けると全部で13種類ありますが、大きく分けると以下の3種類に分けれます。
- 住居地域
- 住宅地は、一般的に住宅を建てることを主体となる地域です。
- 住宅地は、一般的に住宅を建てることを主体となる地域です。
- 商業地域
- 商業地域は、商業施設や店舗などの商業活動が主体となる地域です。
通常、商業地域では商業施設やオフィスビルが建てられ、さまざまな商品やサービスが提供されます。
- 商業地域は、商業施設や店舗などの商業活動が主体となる地域です。
- 工業地域
- 工業地域は、工場や製造施設などの産業活動が主体となる地域です。
騒音や排気ガスなどの影響があるため、一般的には住宅地から離れています。
- 工業地域は、工場や製造施設などの産業活動が主体となる地域です。
このように、用途地域は土地の利用目的を制限するための基準となります。
土地を購入し、マイホームを建てる場合は、土地がどの用途地域に属しているかを確認する必要があります。
それによって、その土地で建てることができる建物の種類や形状が異なる場合があります。
用途地域 | 建てることができる施設や建物の例 |
---|---|
第一種低層住居専用地域 | 低層住宅のための地域 小規模なお店や事務所をかねた住宅、小中学校 |
第二種低層住居専用地域 | 主に低層住宅のための地域 小中学校、150㎡までの一定のお店 |
第一種中高層住居専用地域 | 中高層住宅のための地域 病院、大学、500㎡までの一定のお店 |
第二種中高層住居専用地域 | 主に中高層住宅のための地域 病院、大学、1,500㎡までの一定のお店や事務所 |
第一種住居地域 | 住居の環境を守るための地域 店舗、事務所、ホテル(面積が3,000㎡まで) |
第二種住居地域 | 主に住居の環境を守るための地域 店舗、事務所、ホテル、カラオケボックス |
準住居地域 | 自動車関連施設、住居、道路の沿道での調和した環境を保護するための地域 |
田園住居地域 | 農業と調和した低層住宅の環境を守るための地域 住宅に加え農産物の直売所などが建てれる |
近隣商業地域 | 日用品の買い物などをするための地域 住居、店舗、小規模の工場 |
商業地域 | 銀行・映画館・飲食店などが集まる地域 住居、店舗、小規模の工場 |
準工業地域 | 軽工業の工場、サービス施設、環境悪化の少ない工場 |
工業地域 | 工場、住居、お店は建てられるが、 学校・病院・ホテルなどは建てられない |
工業専用地域 | 工場のための地域 住居、お店、学校、病院、ホテルなどは建てられない |
用途地域を知ることで、周囲の環境をある程度想定することも出来ます。
建ぺい率
下の3枚の画像は
100㎡の土地に50㎡の建築面積の建物を想定した図面です。
建ぺい率とは、
上空から土地を見たときに、土地に対して建物を建てることが出来る建築面積の割合の事を指します。
建ぺい率が40%の場合、100㎡の土地だと40%の40㎡が建築面積上限となります。
容積率
容積率とは、
土地に対して建築可能な立体的な面積の割合の事(例:1階と2階部分の総面積など)
駅近の狭小エリアなどでは、容積率が高く小さな土地に3階建てが建っていることが多いです。
容積率が200%の場合、100㎡の土地だと2倍の200㎡が上限となります。
敷地面積とは?建築面積、延床面積との違い
- 敷地面積
- 敷地面積は、土地の総面積を指します。
- 土地の境界に囲まれた地域を指し、建物やその他の施設がどれだけのスペースを占めるかを示すものではありません。
- 建築面積
- 敷地面積は、建物が地面に占める面積を指します。
- 建物の基本的な配置や形状を示す指標であり、建物が地上にどれだけのスペースを占めるかを示します。
- 延床面積
- 延床面積は、建物の各階の床面積を合算したものです。
- 居住スペース、共用スペース、廊下、階段などを含んだ建物全体の広さのことです。
簡単に言えば、
敷地面積は土地の総面積、
建築面積は建物が地上に占める面積、
延床面積は建物全体の各階の床面積の合計です。
大きな家を建てたい場合はとても重要になります。
まとめ
ここまで読んで頂けたあなたには家族にとっての丁度よい大きさの土地が想像できたと思います。
広すぎず狭すぎず、丁度良い大きさの土地を探すことは金銭的な意味合いでも満足度の意味合いでもとても重要です。
比較的大きな土地は山手に多く、駅に近くなるほど小さく区画整理されている土地が多くなるので参考にして探してみてください。