PR

マイホーム:現役住宅販売員の立場から見る値引き交渉4つのポイント

この記事は約7分で読めます。
この記事を書いた人

こんにちは、
僕は2004年から住宅販売員として800世帯以上のお家探しに携わり、2014年にマイホームを建築しました。
現在は2男2女の6人家族+保護猫『こま』のパパです。
X(旧Twitter)ではマイホームに関わるお役立ち情報や日常を日々発信しており、僕の発信が理想の土地を見つける手助けになれば嬉しいです

るいをフォローする

マイホームは人生において最大級と言っても過言ではないほどの大きな買い物です。
そんな大きな買い物だけに値引き交渉がうまくいった場合は何十万円、何百万円もの値引きにつながる可能性があります。

この記事では
『値引き交渉』がうまくいく可能性を最大限に上げれるよう、不動産の値引きの仕組みと大切な4つのポイントについて解説していきます。

当然安くお得に買えるに越したことはないのですが、この『値引き交渉』出来る場合と出来ない場合・また値引き幅は販売している売り主や関わっている仲介業者の状況で変わってきます。

この記事で分かること
  • 不動産業界の値引きのシステム
  • 値引きのしやすい物件の特徴
  • 基本的な値引きの交渉術

そもそも値引きは取引全体で考えると損得がイコールとなります。

計算式

まず初めに、[価格が上がれば売主と仲介業者がプラスになり買主がマイナスに]、[価格が下がれば売主と仲介業者がマイナスに買主がプラスに]といった具合に値引きをするという事はその分を誰かが負担することになります。
誰かが得すれば誰かが損をするという事ですね。

不動産取引は基本的に最大3つの立場の人間になります。

不動産取引は基本的に最大3つの立場に分かれますが、それは物件を所有する人(会社)・物件を販売する人(会社)・物件を買う人(会社)です。

こま
こま

物件を所有する人(会社)と物件を販売する人(会社)がイコールの場合が売主直売となり、物件を販売する人(会社)の事を仲介業者と呼びます。

売主直売と仲介のお金の流れと値引きの仕組み

チャート

『売主直売と仲介の違い』は簡単に説明すると下記のとおりです。

売主直売:物件を所有している会社などがそのまま販売も行っている
仲介:物件を紹介してくれる会社と所有している会社(個人)が別になっている。

『売主直売と仲介の見分け方』
広告や物件の詳細ページの1番下の方『物件概要』の中の最後の方に【売主】や【仲介】などの記載があります。
細かく説明すると難しくなるので省きますが【仲介】には3種類(専属専任・専任媒介・一般媒介)の取引の形がありますので【売主】と記載が無ければ基本的には仲介物件と考えて大丈夫です。

『売主直売の場合』のお金の流れと値引きの仕組み

売主直売の不動産取引図解

物件を所有している会社が販売を行うため、売り手と買い手しかおらず取引自体は単純です。

値引きの最大幅は売主次第

通常物件の価格設定は会社がしますが、販売する会社によっては値引きをする前提で、事前に物件価格に値引き幅を上乗せしている場合もあります。
(軽く値引きできるか聞いただけで100万円単位で下げてくる場合は事前に上乗せしているかも)

もう一歩踏み込んだ場合だと、会社の値引き枠では無く個人の値引き枠がある場合もあります
不動産は歩合給の会社が大半なのですが、1件の契約をした際に個人に入る歩合給の一部を買主に還元するケースです。

こま
こま

このケースは会社がその値引き方法を許容していて、さらに営業マンがよっぽど1件の契約が欲しいか、このお客さんに買ってもらいたいと強く思った場合のみ使われる方法です。

『仲介業者が入った場合』のお金の流れと値引きの仕組み

仲介業者ありの不動産取引図解

仲介業者が売主から依頼を受け、お客さんを探して紹介するのが仲介で、仲介業者は売主と買主双方から仲介手数料を得られます。
(これを両手と言います)

こま
こま

物件や仲介業者によっては片手といって、売主側もしくは買主側どちらか一方からのみ仲介手数料を受け取るケースもあります。(これを片手と言います)

値引きの最大幅は仲介手数料

仲介業者は販売する物件を提供してもらう側なので、基本的には売主に迷惑をかけないような立ち回りをします。

ですので仲介業者が入った取引では売主が会社の場合は物件価格の値引きが難しいケースが多いです。
そこで仲介業者としては仲介手数料が全くもらえないよりは片手(売主側からのみ仲介手数料をもらう)だけでももらえるよう、本来買主側からもらう仲介手数料を値引きしたり0円にしたりするのです。

こま
こま

売却の理由や事情によっては売主が個人の場合の方が売主が会社の場合と比べ値引き交渉が容易なケースも多いです。

仲介手数料の計算式や仲介と売主に関する詳細記事はこちら
『【仲介手数料】とは?仲介と売主直売の違いを現役住宅販売員が徹底解説!』

値引き交渉のしやすい物件の特徴とその理由

一軒家

不動産物件はなんでもかんでも値引き交渉が出来るという訳でもなく、値引き交渉がしやすい物件とそうでない物件があります。
ここではそれぞれの特徴と理由を解説しますので興味がある方は参考にしてみてください。

値引き交渉のしやすい物件の特徴3選とその理由

売主側も損得で考えますので、多少値段を下げてでも売ってしまった方が得だと考えられる物件を狙うのが安く買うコツです。

  • 〈最終分譲に近い物件〉
    どんな物件でも販売開始時には問い合わせも多く売る側も強気の販売になります。
    ですが時間の経過とともに問い合わせ件数も減少していきますので、最終分譲に近ければ近いほど値段の交渉もしやすくなっていきます。
  • 〈モデルハウス〉
    モデルハウスは細かい傷や汚れ、建物が出来てからの時間の経過やたくさんの人が入っているなど交渉の余地がたくさんあるます。
    売る側も利益を見越すよりも集客や見せる事をメインに建てているのである程度時間の経過したモデルハウスは狙い目です。
  • 〈単区画もしくは多区画の最後の物件〉
    これはその物件にかける広告費や人件費を考えると、少しでも早く売ってしまいたいと思うのが会社の考え方なので、大きな会社であればあるほどこういった物件は狙い目です。

値引き交渉が難しい物件の特徴とその理由

値引きをしなくても買ってくれる人がいる、もしくはすぐに探せるような物件はやはり値引き交渉は難しいです。

  • 〈多区画の分譲地などで売り出し序盤・中盤の場合〉
    会社も焦るようなタイミングではないので値引き交渉のハードルはかなり高いです。
  • 〈人気物件の場合〉
    当たり前ですが人気物件の場合は売り出し序盤でも終盤でも他にお客さんがいれば会社は正規の値段で買ってくれる方を選びます。
こま
こま

上記のような場合で値引き交渉をするのであれば、買えなくなるリスクも理解したうえでいかに上手に営業マンを味方につけ会社に掛け合ってもらえるかが大事です。

効果的な値引き交渉のタイミングとすすめかた

握手

値引きの交渉をする場合はタイミングと交渉の進め方も大事です。
営業マンを上手に使いましょう。

効果的な値引き交渉のタイミング

長年住宅販売の仕事をしていると、物件説明を始めてすぐに「なんぼ下がるん?」と聞いてくる方がいるのですが、はっきり言って嫌な気分になります。
最低限の礼儀として、きちんと相手の話を最後まで聞いたうえで値引き交渉に入りましょう。


もしも物件が予算を超えてしまっている場合は、初めに「予算として○○○○万円までで考えている」と伝えてみるのは良いと思います。
それでも営業マンが物件の説明を続けるようであれば値引きの幅があるのかも知れません。

効果的な値引き交渉のすすめかた

たまに高圧的に値引きを強要しようとしてくる方がいらっしゃいますが逆効果なのでやめましょう。
交渉の相手は営業マンではなく売主であり会社です。
ですので値引き交渉で一番大事なのは営業マンを味方につけれるかどうかです。

「どこどこの物件は○○万円下げてくれるって言ってた」と言われても、家電製品のように同じものが世の中にたくさんあるわけでは無く、不動産は世界に1つだけです。

それよりは「この物件がとても気に入ったので、すごく欲しいけれども予算がどうしても厳しいから○○万円なんとかならないか?」と伝え「そんなに気に入ってもらえたなら出来る限りの事はしてあげたいな」と思われるように立ち回りましょう。

まとめ:値引き交渉を上手にすすめるポイントはこの4つ

チェックリスト
  • 仲介物件よりも売主直売の物件の方が値引い幅が大きい可能性が高い。
  • 売主側が値引きをしてでも売ってしまった方が得になるような物件をねらう。
  • 最初から「いくら安くなる?」はダメ。
  • 営業マンを味方につける。
こま
こま

もちろん条件に当てはまる物件が欲しい物件になるとは限りませんが、上記の4つを頭の片隅にいれてお家探しをすれば同じ物件を買うにしてもお得に買える可能性は確実に上がります。

\住宅ローンをお得に利用したい方は要チェック/
タイトルとURLをコピーしました