この記事は、日あたり重視でマイホーム[土地]探しを検討している方向けです。
日あたりを重視して土地探しをする際
『南向きの土地』や『角地』
を希望する方はたくさんいます。
しかし、下記項目のような理由で『角地』や『南向き』を検討している方は注意が必要です。
- 日当たりが良いと聞いたから
- 資産価値が高いから
- もともと住んでいた部屋が南向きで明るかったから
なぜならマンションなどとは違い
戸建ての場合、日あたりは土地の向きだけではなく、形や隣地の状況・建物の配置や間取りによって大きく変わるからです。

大事なのは土地の向きや角地かどうかではなく
『明るくしたい場所に太陽光を取り入れる事が出来る土地かどうか』です。
北向きや西向きの中地であっても、
希望する場所に太陽光を取り入れる事が出来るなら安くて住みやすい良い土地になります。
とはいえ太陽が昇り沈んでいく以上、土地の向きによる特徴があるのも確かです。
僕は2004年から住宅販売をしてきた中で数えきれないほどの『角地や南向き物件』に携わってきましたし、実際にモデルハウスを角地や南向きの土地に建てるプロジェクトもいくつも経験してきています。
この記事では、経験を基に
『光を取り入れやすい土地選びの注意ポイント4選』と
『方角ごとの土地の特徴』について書いていきます。
この記事を読めば日当たりを重視する際に注意するポイントが分かるようになり、失敗しないお家探しが一歩前進します。
日当たり重視なら南向きや角地がベストではない
『日当たりの良い土地』と聞くと
真っ先に『南向き』や『角地』が思い浮かぶ方も多いと思います。
確かに土地自体に差し込む太陽光の量は多いので間違いではありません。
しかし、マイホームのための土地探しの場合明るい土地を見つけることが目的ではなく、
『明るくしたい場所に光を取り入れやすい土地かどうか』が重要です。
日当たりはどこに必要か考えましょう
生活する中で全ての場所に太陽光を取り入れ明るくすることは不可能です。
自分の家族にとって日当たりを最優先させるべき場所はどこなのかを考えてみましょう。
みんなの日当たり優先ポイント


Twitterでアンケートを取らせていただいた結果、
みんなの日当たり優先ポイントは断然リビング(共有スペース)でした。
日当たりの良いお家=リビングが明るい
と想像するのが一般的かなと思います。
リビングの電気を付けずに太陽の光で生活できるのは魅力的ですね。

共働きのご夫婦などでも
室内飼いのペットのためリビングに光が入るマイホームを建てる方もいます。
リビングに光を取り入れやすい土地選びの注意ポイント3選

日あたりを重視して土地探しをする理由はアンケート結果の通り
『土地自体の日当たりではなく、生活空間の明るさ』を求めている方がほとんどです。
土地にレジャーシートを敷いて生活するわけではありません。
重要なのは土地の向きではなく、リビングや明るくしたい部屋に光を入れる事が出来る土地なのかどうかです。
お家の中を太陽の光で明るくしようと考えると、土地自体の日当たりだけでなく下記項目に気を付ける必要があります。
- 土地の広さ
- 隣地建物の有無や配置
- 前面道路の広さ

それではそれぞれ詳しく見ていきましょう
土地の広さ
土地が広いほど建物の配置や庭のスペースの自由度が増し、
南側や東側などに十分なスペースを確保することが出来ます。
好みの方角からの採光が取れますので、
土地の広さがあれば日当たり問題は解決できると言っても過言ではないかも知れません。
どれくらいの土地の広さがあれば、お家を建てた際フリースペースが出来るのかは
マイホーム[土地探し]問題:あなたの家族に丁度良い土地の大きさは?を参考にしてみてください。
隣地建物の有無や配置
隣地建物の有無などによっても日あたりは大きく変わます。
また、土地の形から隣地の建物配置をある程度予想することも出来ます。

[西向きの土地A]
南側にスペースを作る事が出来るため南からの採光をとる事が出来ます。
[北東の角地B]
南側の土地が西南に長くなっているため東側は駐車スペースを作る可能性が高く、Bの南側が大きく空くことが考えられます。

このように西向きや東向きの土地でも、条件さえ揃えば南からの採光を取ることが出来ます。
前面道路の広さ
今の法律では、お家を建てるためには前面道路の幅員が4m以上あることが義務付けられています。
しかし、十分な日あたりを確保しようと思うのであれば、最低でも5m程度の道路幅員がある道路付の土地を選ぶことをおすすめします。
東西南北・それぞれの土地の方角による特徴

洗濯物を干すタイミングが夕方なら夕方に日差しが強くなる東からの太陽光狙い家庭菜園や庭でペットを飼うなら南に庭がつくれる土地
土地はどの方角が道路に面しているかによって大きく評価・価格が変わります。
しかし、実際に生活するうえで必要なのは評価や資産価値ではなく実用性です。
この『土地の実用性』は家族の考え方や生活スタイルによって大きく変わるため
自分の家族にとって日当たりの良い方角を知ることが大切です。
ここでは方角ごとに採光の取り方例と特徴を解説していきます。

特徴はあくまでも土地自体の特徴です。
参考プラン図のように、建て方や窓の取り方で対策できる部分も多いため、土地選びの参考にしてください。
南向きの土地の特徴
東西南北の中で1番人気の南向き

価格
日当たり
南向きの土地メリット・デメリット
- メリット
- 全方角の中で1番日照時間が長く、光が入りやすい
- 資産価値が高い
- デメリット
- 道路(南)側にリビングがあると視線や騒音が入りやすい
- 価格が高い
- 夏に暑い、家具などの日焼けが気になる
南向きの土地が合うのはどんな家族?
日中家で過ごす事が多く、昼間に電気を付けたくない方は少し予算を上げてでも南向きの土地を選ぶことが多いです。
土地探しの優先順位で【日当たり】を3番目以内に考えている方にはおすすめです。

南向きの土地は他の方角の土地よりもかなり価格が高い傾向にあります。
しっかりと注意点を理解して検討するようにしましょう。
南向きの土地について詳しく知りたい方はこちら
【南向きの土地選び】住宅販売員が教えるデメリット4選と注意ポイント3選
東向きの土地の特徴
南向きに次いで人気ナンバー2の東向き

価格
日当たり
東向きの土地メリット・デメリット
- メリット
- 朝日が差し込み、午前中の明るさは1番。
- 午後からは直射日光が入らないため暑くなりすぎない
- 南向きよりも低価格
- デメリット
- 暗くなるのが早い
- 玄関が鬼門にあたる場合がある
東向きの土地が合うのはどんな家族?
共働きで日中家にいる時間が少なかったり、
最近では朝活をする方も増えてきているため朝から明るい東向きの土地も人気が出てきています。

午後には光が入りにくくなるため、
東側にリビングを取る場合はライフスタイルに照らし合わせて検討するようにしましょう。
西向きの土地の特徴
西日・眩しいのイメージが強い西向き

価格
日当たり
西向きの土地メリット・デメリット
- メリット
- 午後からの日当たりが良い
- 南向き東向きより低価格
- デメリット
- 西日がきつく家具や壁紙が日焼けしやすい
- 午前中は光が入りにくい
西向きの土地が合うのはどんな家族?
南日や東日とは言いませんが、西日が差すとはよく言いますよね。
午前中は太陽の光に期待できませんが、夕方が近くなるころから日差しが差し込みます。
午後から洗濯物を干しても乾きやすく冬でも日差しが温かい、
夕日を眺めることもできるため意外と好きな方も多いです。

冬場だと心地よいくらいの光に感じる事もありますが、夏場は日差し対策が必要になる事も。
北向きの土地の特徴
使い方次第でメリットも多い北向き

価格
日当たり
北向きの土地メリット・デメリット
- メリット
- 全方角の中で最も低価格
- 南側にプライベートスペースを作りやすい
- デメリット
- 直接の太陽光は期待できない
- 土地が狭いと使い勝手が悪い
北向きの土地が合うのはどんな家族?
基本的に直接の太陽光はあまり期待できません。
地面にあたった光が柔らかく照らしてくれるくらいのイメージですね。
東側や南側から光を取り入れることを考えて間取りを考えましょう。
北向きの土地でも図のように南側にスペースを取れたり、隣地に高い建物が建っていないなど上手に採光が取れる北向きの土地はお買い得です。

最大の特徴はやはり価格です。
土地探しの優先順位で予算が上位の場合
使いやすい北向きの土地を探してみるのもおすすめです。
まとめ:向きだけにこだわらず、お得に明るいお家を建てれる土地探しをしましょう。

土地は方角によって日の当たり方は違いますが、必ずしも『角地』や『南向き』の土地がベストなわけではありません。
土地の価格は〈土地の向き〉によっても大きく変わります。
家族にとって重要な日あたりポイントと、土地の特徴をしっかり理解して上手に土地探しをしましょう。
[北向きの土地]や[西向きの土地]であっても、
『お家の建て方などで南側から採光を取ることが出来る土地かどうか』が大事です。
- 土地の広さ
- 隣地建物の有無や配置
- 前面道路の広さ
南向きや角地でなくても、土地の条件次第で居住スペースや庭を南側に取れることを知っておきましょう。